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地域から学び、地域を伝えるカフェ。ここから発信する伊深の魅力。

 「最初は古民家を活用してカフェができたらと考えていたんです」。

 齊藤靖憲さんは、当時を振り返りながら語り始めた。

 空き家バンク制度で物件を探している際、偶然この場所の存在を知り、施設の見学をしたことが始まりだった。美濃加茂市が募集していた実証実験出店で2日間のカフェを開き、その時に出会った地域の方々の反応を見て本格的にカフェ運営の応募を決めたそうだ。

 調べれば調べるほど、地域の歴史と伝統の深さ、住民の熱い思いを感じた齊藤さん。地域に根付いていた経緯を踏まえて「やるからには地域の方を優先に考えるカフェを」と覚悟を決めたと言う。

 公募型プロポーザル審査を経て、正式に運営者となり、「いぶカフェ」という名前で20214月からジビエカフェの運営を開始した。

いぶカフェ(旧伊深村役場庁舎)全景

 

 メニューのジビエは、捕獲された有害鳥獣の大半が埋設や焼却されており、有効活用されていないことへの課題意識から、工夫して提供されているそうだ。

 「食べやすい形で提供することでジビエを食べるきっかけになればいい。食べる人が増えることで、食用としての利活用が推進されるのでは」と齊藤さん。

 その根底には食べるために捕獲する、命を頂くということの大切さに気付いてほしいという思いもあるようだ。

 毎年生え変わることや同じ模様が二つとないという鹿の角も、その特性を活かしアクセサリーにして販売している。

鹿の角を活用したアクセサリー

 「地域の方々それぞれが知っている顔があって、ここは伊深の拠点なんですよ。だから伊深のいいところを発信していきたい」。

 そう語る齊藤さんからは、伊深の地域住民と積極的に関わる姿勢も見受けられた。

 そのひとつがメニューにある「えんねのお菓子」。こちらは、地域の郷土料理の伝承を推進している伊深ごはん研究会代表の井上さんに教わったそうだ。

 「えんねのお菓子」は、ドイツ人の佐野えんねさんが伊深に伝えたドイツの伝統家庭菓子で、干しぶどうや干し柿、梅酒や砂糖漬けの刻まれた梅等が入った焼き菓子だ。

 日本でドイツ語講師をしていた彼女が、第二次世界大戦の戦禍に伊深に疎開してきたことを発端としている。この地域に長く親しまれてきた家庭の味でもある。

 「懐かしんで食べに来てくださる地域の方もいますし、物珍しくて注文される地域外の方もいて結構人気なんですよ。教わった時に材料を分けていただきましたが、今年は材料から自分で作れたらと思います」。

えんねのお菓子

 地域のことを大切にしながらカフェの運営をされている齊藤さんは、カフェというスタイルに囚われることなく、伊深という地域で学んだことを自らのスタンスで発信していく。

いぶカフェの前に立つ齊藤さん

 

 

【プロフィール】

齊藤靖憲さん/カフェ運営者、市猟友会会員

愛知県一宮市出身、美濃加茂市在住。

地域の野菜や特産物を活用した料理やスイーツを提供するカフェを運営。

市猟友会メンバーでもあり鹿肉等を活用したジビエ料理もメニューに取り入れ、里山地域の課題でもある有害鳥獣駆除への取り組みについてもPRしている。

インタビュー中の齊藤さん

旧伊深村役場庁舎(現:いぶカフェ)

 美濃加茂市北西部に位置する田園風景や神社仏閣が残る日本の古き良き原風景が広がる伊深地域にある旧村役場庁舎。

 昭和11年に加茂郡伊深村役場として建築。市役所支所、住民サークル活動の拠点等を経て、平成29年に地域住民によるワークショップにより、カフェ機能としてリニューアル。

 令和34月から、カフェ運営者兼猟師である齊藤靖憲さんがジビエカフェを運営。

住所:岐阜県美濃加茂市伊深町895

営業時間:8:3017:30(夏季7:0016:30

定休日:火曜日、第1・3月曜日

Instagram@ibu_cafe

ホームページ:ibucafe (webnode.jp)

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